4-3-4 帳票イメージを読み込み、罫線と文字を自動で作成する
帳票の判型になった画像ファイルがある場合は、帳票イメージ(下絵)として読み込むことができます。
また、BMP、JPEG、GIF、PNG、TIFF(非圧縮、G3圧縮、G4圧縮)形式の画像ファイルを400dpiで読み込んだときは、下絵から罫線や文字を抽出して、アイテムとして配置することが可能です。
ここでは、画像ファイルを読み込む方法と、帳票イメージから罫線と文字を自動作成する方法について説明します。
制限
アニメーションGIFには対応していません。
帳票イメージを読み込む
ツールボックスの[帳票のイメージ読み込み]ボタン
をクリックします。
[帳票のイメージ読み込み]ダイアログが表示されます。
読み込む画像ファイル名と画像ファイルの解像度を100dpi、または400dpiから選択し、[OK]ボタンをクリックします。
あらかじめ帳票定義の指定の場所にアップロードされている画像ファイルを読み込む場合は、リストからファイル名を指定します。
アップロードされていない画像を読み込む場合は、[帳票定義へファイル追加]ボタン
をクリックして画像をアップロードします。
詳細は、「4-13-3 その他のファイル」を参照してください。
[帳票のイメージ読み込み]ダイアログ
帳票のイメージが下絵として読み込まれます。
帳票のイメージが下絵として読み込まれる
帳票イメージの表示/非表示を切り替える
下絵の帳票イメージの表示/非表示を切り替えることができます。
表示/非表示を切り替えるには、[アイテム]ボタンをクリックして表示される[アイテム]ウィンドウのアイテムリストからイメージアイテムのチェックを付ける(表示)、または外す(非表示)ことで、切り替えることができます。

帳票のイメージの表示(左)/非表示(右)
帳票イメージのプロパティを設定する
帳票イメージのプロパティ設定をします。

帳票イメージのプロパティ
共通設定
項目 | 説明 |
---|---|
名前 | 帳票イメージ名を入力します。指定していない場合は自動的に「Image1」から連番で指定されます。名前の長さは最大30バイトとなります。英数、カナ、漢字と下線記号(_)が使えます。名前の先頭文字に数字は使用しないでください。 |
基本設定
項目 | 説明 |
---|---|
ファイル名 | 表示する帳票イメージのファイルが指定されています。 帳票イメージを変更する場合、あらかじめ帳票定義の指定の場所にアップロードされている画像ファイルを選択する場合は、リストからファイル名を指定します。 アップロードされていない画像を選択する場合は、[帳票定義へファイル追加]ボタン 詳細は、「4-13-3 その他のファイル」を参照してください。 |
始点X(dot) | イメージ左上隅のX座標をドット単位で指定します。
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始点Y(dot) | イメージ左上隅のY座標をドット単位で指定します。
|
終点X(dot) | イメージ右下隅のX座標をドット単位で指定します。
|
終点Y(dot) | イメージ右下隅のY座標をドット単位で指定します。
|
回転角度 | 水平横軸を「0」として回転角度を指定します。 設定できる値の範囲は359から-359で、+値の場合は反時計回りに、-値の場合は時計回りに帳票イメージが回転します。
|
帳票のイメージの位置を調整する
アイテム、図形の配置位置に合わせて、帳票イメージの位置を調整できます。
帳票イメージの位置の調整には、帳票イメージ自体を選択する方法と、帳票イメージのプロパティで位置情報を数値で設定する方法があります。
帳票イメージの位置を調整するには、まず帳票イメージを選択した状態にします。
帳票イメージを選択する
帳票イメージを選択するには、[アイテム]ウィンドウのアイテムリストから帳票イメージを選択します。帳票イメージが選択された状態になると、マウスカーソルがに変わり、プロパティに帳票イメージの設定内容が表示されます。
参考
帳票イメージの選択を解除するには、帳票イメージ以外の場所をクリックするか、ツールバーの[選択解除]ボタンをクリックします。
帳票イメージの位置を上下左右に移動する
帳票イメージを選択し、マウスでドラッグして目的の位置に移動します。
帳票イメージを拡大/縮小する
帳票イメージを選択します。
帳票イメージの周りに表示される四角いハンドルの付近までマウスカーソルを移動します。
マウスカーソルの形状が
に変わった状態で、ガイドラインを参考に、拡大/縮小する方向にドラッグします。
サイズ変更する方向へドラッグ
帳票イメージを回転する
帳票イメージは、任意の角度に回転できます。
帳票イメージを選択します。
帳票イメージの右横(縦書きの場合は右下)に表示されるハンドル付近まで、マウスカーソルを移動します。
マウスカーソルの表示が
に変わった状態で、表示されるガイドラインと角度を参考に、回転する方向にドラッグします。
参考
回転角度は、プロパティエディターの[回転角度]からも指定できます。
帳票イメージが回転する
帳票イメージから罫線を自動作成する
下絵の帳票イメージの線分を認識し、罫線を自動で作成できます。
注意
罫線を自動作成する場合は、次の点を確認してから使用してください。
下絵の帳票イメージを読み込む際の解像度が400dpi
帳票イメージが表示状態
自動作成するページに下絵の帳票イメージが配置
帳票イメージの回転角度が「0」
イメージ読み込み時のサイズを変更しない。変更した場合の動作は次のとおりになります。
BITMAP、JPEG、GIF、PNG形式はエラーダイアログが表示されます。
TIFF形式は、帳票イメージと異なる文字や位置、およびサイズで抽出されます。
制限
帳票イメージによっては、矩形が作成される場合があります。その場合は、線色は黒になります。
ツールボックスの[帳票イメージから罫線を読み込む]ボタン
をクリックし、フォームエディター上の任意の位置にマウスカーソルを移動します。
マウスカーソルが
に変わるので、帳票イメージを読み込みたい範囲の始点から、四角を描くようにドラッグします。
囲んだ範囲内の罫線が抽出され、直線が作成されます。
参考
作成された直線のアイテム名は「Line[番号]」になります。
認識される罫線は、黒色の「直線」か「破線」になります。
イメージやバーコードと認識された場合は、矩形アイテムが作成されて、アイテム名は「Box[番号]」になります。
直線で描画した矩形を1つの図形にする
帳票イメージから罫線を自動作成した場合は、罫線は矩形としてではなく、直線として作成されます。直線の四辺を合成して1つの矩形に変換できます。
矩形への変換については「4-5-5 アイテムを異なる種類に変換する」の「罫線を矩形に変換する」を参照してください。
帳票イメージから固定文字を自動作成する
OCR機能を利用すると、取り込んだ帳票イメージの文字を認識し、固定文字として自動作成できます。
帳票イメージから固定文字を作成する手順は、次のとおりです。
注意
固定文字を自動作成する場合は、次の点を確認してから使用してください。
下絵の帳票イメージを読み込む際の解像度が400dpi
帳票イメージが表示状態
自動作成するページに下絵の帳票イメージが配置
帳票イメージの回転角度が「0」
イメージ読み込み時のサイズを変更しない。変更した場合の動作は次のとおりになります。
BITMAP、JPEG、GIF、PNG形式はエラーダイアログが表示されます。
TIFF形式は、帳票イメージと異なる文字や位置、およびサイズで抽出されます。
様式の言語に従って文字が抽出されます。様式の言語と異なる言語の文字は正しく認識されません。
参考
範囲選択時に操作をすることで、次の設定ができます。
操作 | 設定内容 |
---|---|
Ctrlキーを押しながら範囲指定 | サイズを固定文字の既定値に合わせます。 |
Shiftキーを押しながら範囲指定 | ピッチを下絵内の文字の位置にできるだけ近づくように調整します。 |
ツールボックスの[帳票イメージから文字を読み込む]ボタン
をクリックし、フォームエディター上の任意の位置にマウスカーソルを移動します。
マウスカーソルの形状が
に変わるので、帳票イメージから読み込む文字を選択し、矩形を描くように範囲を指定します。
囲んだ範囲内の文字が抽出され、固定文字が作成されます。
参考
作成された固定文字のアイテム名は「Text[番号]」になります。
固定文字の色は、カラーパレットから近似値の色で取得します。
個別の固定文字として読み込まれた固定文字を結合できます。手順は、「4-5-5 アイテムを異なる種類に変換する」の「固定文字を結合する」を参照してください。本機能は、Service Pack 1で対応しています。
制限
OCR抽出では、基本的に全角半角は区別して取り込まれますが、帳票イメージの状態により、正しく区別されない場合があります。