6-2 属性式の使用例
ここでは、行程表を例に以下ケースでの属性式使用例を説明します。
アイテムの配置場所を出力時に変更する場合
他のアイテムのスタイルを自分のアイテムにコピーする場合
固定文字の文字列を変更する場合
アイテムを非表示にする場合

行程表の設計画像
アイテムの配置場所を出力時に変更する場合
アイテムの属性式に始点を指定する関数と終点を指定する関数を設定することで、出力時にそのアイテムの配置場所を関数で指定した始点と終点に変更できます。
使用例 用紙外に配置してある矩形アイテムを、出力時に行程表の2日目13:00~17:00に変更します。
始点と終点を出力するフィールドをフォームエディター上に配置します。
番号
アイテムの種類
名前
出力データ
用途
(1)
矩形アイテム
バー
-
所要時間を表すバー
(2)
フィールド
始点_x
1889
始点の座標
(3)
フィールド
始点_y
1836
始点の座標
(4)
フィールド
終点_x
3149
終点の座標
(5)
フィールド
終点_y
1876
終点の座標
配置位置を変更する「バー」の属性式に次の関数を指定します。
START_POS(始点_x,始点_y) END_POS(終点_x,終点_y)
以上の設定をしたXML様式ファイルを使用して、出力します。
用紙外に配置されていた「バー」が(2)~(5)のフィールドに出力された座標に配置が変更になります。
出力結果
他のアイテムのスタイルを自分のアイテムにコピーする場合
属性式にコピーしたいスタイルを関数で指定し、引数に他の同一種類のアイテムを指定することで、印刷時にアイテムのスタイルを変更できます。
使用例 フィールドに出力されるデータが「男性」の場合は、用紙外に配置されているスプライン曲線アイテム(3)のスタイルを行程表の2日目上にあるスプライン曲線アイテム(2)のスタイルにコピーします。
性別を出力するフィールドとスタイルのコピー元とコピー先のスプライン曲線をフォームエディター上に配置します。
番号
アイテムの種類
名前
出力データ
用途
(1)
フィールド
性別
男性
判定用
(2)
スプライン曲線
スプライン1
-
コピー先
(3)
スプライン曲線
スプライン2
-
コピー元
コピー先の「スプライン1」の属性式に次の関数を指定します。
IF(性別="男性",(FILL_STYLE(スプライン2),STROKE_STYLE(スプライン2)))
以上の設定をしたXML様式ファイルを使用して、出力します。
「性別」の出力データが「男性」のため、コピー元の「スプライン2」の線色と塗り込み色をコピー先の「スプライン1」にコピーして出力します。
出力結果
固定文字の文字列を変更する場合
固定文字アイテムの属性式に出力する文字列を関数で指定することで、出力時に設計したときの文字列を変更できます。
使用例 フィールドの出力データが「男性」の場合は、設計時の文字列の内容を男性用の特典内容に文字列を変更する。
性別を出力するフィールドと固定文字アイテムをフォームエディター上に配置します。
番号
アイテムの種類
名前
出力データ
用途
(1)
フィールド
性別
男性
判定用
(2)
固定文字
テキスト1
女性の方には
出力文字を変更
(3)
固定文字
テキスト2
アメニティセットをプレゼント!!
出力文字を変更
「テキスト1」と「テキスト2」に次の関数を指定します。
(2) IF(性別="男性", TEXT("男性の方には")) (3) IF(性別="男性", TEXT("マッサージ割引券をプレゼント!!"))
以上の設定をしたXML様式ファイルを使用して、出力します。
「性別」の出力データが「男性」のため、「テキスト1」と「テキスト2」の文字列をそれぞれ関数で指定した「男性の方には」や「マッサージ割引券をプレゼント!!」に変更します。
出力結果
アイテムを非表示にする場合
アイテムの表示/非表示を関数で指定できます。
使用例 2日目に宿泊する旅館名がない場合は、イメージアイテムを非表示にする。
旅館名を出力するフィールドとイメージアイテムをフォームエディター上に配置します。
番号
アイテムの種類
名前
出力データ
用途
(1)
イメージ
画像_ホテル
-
イメージの出力
(2)
フィールド
ホテル
なし
旅館名の出力
「画像_ホテル」に次の関数を指定します。
IF(ホテル="",(VISIBLE(0)))
以上の設定をしたXML様式ファイルを使用して、出力します。
「ホテル」に出力するデータがないため、「画像_ホテル」は非表示です。
出力結果